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[書林版]神迎え -隠岐島・焼火神社

¥5,500 税込

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「日本の神様の物語を、日本の紙に綴る、描く」というコンセプトのもとに制作。
水野竜生の水墨画と神楽歌をもとにした稲垣麻由美の文、辰巳紫瑛の書で表現しました。

書林とは、書物がたくさんあるところ。すなわち、書店・書房を意味します。
「特装版」に対して、多くの方に届くように、という願いも、この「書林」の2字に込めています。

掌にのるサイズで、表紙は手漉き和紙、本文は鳥の子和紙を使用。
両面楽しんでいただけるようになっており、片面が日本語、反対面は英語版となっています。また、水野竜生先生の絵は「特装版」とは趣の違うものになっています。

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サイズ:縦180mm × 横72mm × 高さ7mm
表紙:石州楮紙貼
本文:蛇腹折製本 22頁
用紙:新鳥の子 白
〈『書林版』の特長〉
・両面に異なる画柄を印刷
・特装版と同様の画に日本語表記
・書林版限定の画に英訳を表記
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[梱包内容]
■[書林版]神迎え -隠岐島・焼火神社 1冊

■ リーフレット 1冊
神迎えについての解説やプロジェクトメンバーのメッセージが添えられたリーフレット。
制作の背景をより深く知ることのできる一冊です。

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〈制作の背景〉
「書林」とは、書物がたくさんあるところ。すなわち、書店・書房を意味します。
あまねく皆さまの手に渡ることを願って「書林版」と名づけました。

表紙に使用したのは、特装版と同じ、石州楮紙板干です。
掌におさまるつくりとし、和紙のあたたかみを感じながら
愉しんでいただけますと幸いです。

繰り返し、掌の上で広げ、読んでいただく中で、
自然と人の手だけで作り上げた紙ならではの、触り心地のよさ
だけでなく、1000年持つといわれている強靭さも体感して
いただきたく存じております。

なお、文章は特装版と同じで、連綿と歌い継がれてきた「神楽歌」を軸に、
神楽が始まる夕暮れの情景から、神様を迎え、舞人とその場にいた人たちが
一体となって戯れ過ごすひとときを綴ったものです。

ただ、書林版の最も大きな特徴は、両面展開となっており、
表面(日本語版)と裏面(英語版)の絵の趣が大きく違ところです。

表面の方は、焼火神社に向かう参道(焼火山の登山等ともいえます)
に生える植物画からスタートし、水墨の濃淡の妙から生まれる幽玄の世界へと
誘うものとなっていますが、裏面は、少しコケティッシュに舞人と神々の跳梁
を描いており、楽しげな様子が伝わるものでございます。

両面の対比から、アーティスト・水野竜生の才を強く感じる
実に面白い作品となりました。
ぜひ、実際に手に取ってご覧くださいませ。

【焼火神社】(島根県 隠岐諸島・西ノ島)
創建は平安時代、一条天皇の頃。
後鳥羽上皇ともゆかりが深く、長い歴史を持ちます。

また、隠岐島は北前船の要所でしたから、
焼火山頂(海抜452m)近くにある焼火神社は海上安全の神として崇められ、
遠くは三陸海岸に至るまで、広く人々の信仰を集めてきました。

さて、この『神迎え』は2022年7月23日に4年ぶりに開催された例大祭で
奉納された「隠岐島前神楽」の一夜を描いたものです。
神楽とは神の居ます座である「神座(かみくら)」がつづまってできた語。

この夜も、焼火神社の杉木立に暗い闇が漂うころ、閑寂な社に太鼓の音が響き、
闇が高天原と豊葦原のあわいにとけていくように、特別な扉が開かれたれたのです。

社殿にて宮司が神を迎える準備を進め、地域の長老が玉串奉奠(たまぐしほうてん)を。
その後、社務所に設けられた斎場に移動してお神楽が始まります。

最初は、左手に榊、右手に扇を持った男性が面をつけずに一人で舞う「神途舞(かんどまい)」。
神楽歌には「幣の立っているこの場所も高天原(たかまがはら)であるので、
集まりなさい四方の神々」とあります。
舞うことでその場を払い清め、共に神を招くのです。

そして、猿田彦大神が天孫を迎える演目あたりから、奏楽が少しずつ早拍子になり、
4分の3拍子のリズムを刻んで場の空気がどんどん変わっていきます。
特に「随神(ずいしん)」という演目(番組)は、白面の善神と黒面の邪神が
戦うという勧善懲悪もので、舞の動きも激しく、邪神が退散される場面では
会場から拍手と笑いが自然と生まれます。

また、隠岐島前神楽の最大の特徴は、大太鼓、締太鼓、手平鉦で奏でる
4分の3拍子のアップテンポな独特のリズムです。
その明るい音とリズムに身を任せ、「ヤハー ヤハー ヤハハー」と
繰り返されるお囃子に包まれるうちに次第に自分というものがなくなり、
その場にいる人と神様と一緒に過ごしているような、不思議な感覚となっていきます。

また「舞い児(まいこ)」と呼ばれる巫女舞では、
その年に生まれた1歳未満のあかちゃんを巫女(神子)抱いて舞います。
新しい命が健やかに成長しますようにと願う舞は、神の威徳を得て
より濃密な時空を生んでいました。

現在、隠岐島前神楽は島前神楽保存会として島前各地の有志が
集まってこの神楽を伝承しています。
昭和40年ごろまでは保存会組織ではなく、5軒あった社家(シャケ)
と呼ばれる神楽を生業とするいわばプロ集団のみで伝えられていました。
現在も石塚家が1軒のみ残っています。

四方から神々を迎え、神と人がともに舞い遊ぶひとときは、
実に愉しく、我々の中にある霊性が本来の姿で発露しているようにも思えます。

Kagura” is a type of Shinto ritual ceremonial dance. The term is a contraction of the phrase “Kami no Kura” ("seat of god"), indicating the presence of gods (kami) in the practice. As darkness falls in the cedar grove of Takuhi-jinja Shrine, drums and songs praising the gods can be heard. The story starts from here.

People dancing and playing together, with a sense of the divine around them, looks truly joyful and seems to be the true expression of the spirituality within us. The biggest event at the Takuhi-jinja Shrine, "Reitaisai" (the Annual Festival), is held every two years. We invite you to enter the world of "Oki Dozen Kagura", which is performed here.

Takuhi-jinja Shrine is located halfway up Takuhi-Yama mountain, the highest mountain in Nishinojima, Oki County, Shimane Prefecture, Japan. It was built between the end of the 10th and the beginning of the 11th century. It is believed that the shrine was founded one New Year's Eve when three sparks flew out of the sea and entered between the rocks where the present shrine building is located. Even today, people pray to the god of the Takuhi-jinja shrine to bring them to safety when the sea rages. The god of the Takuhi-jinja shrine is revered as the guardian of maritime safety. This historical shrine was the subject of a waka poem by the 12th-century Emperor Go-Toba. Furthermore, it is also famous for being portrayed in Ukiyo-e paintings by Hiroshige and Hokusai

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